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23

FEB

2017

平成28年度成果報告会開催

2017.02.23 10:00 - 17:00

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宇宙技術・理空間情報を用いて社会課題解決に取り組むことのできる人材を育成するプログラムも、平成28年度で5年目を迎えました。そのため、平成28年度最終成果報告会を平成28年2月23日(木) に慶應義塾大学三田キャンパス北館ホールにて開催致しました。報告会では、今年度実施した人材育成プログラムの成果報告、米国ミネルバ大学日本連絡事務所代表・山本秀樹氏による基調講演「ミネルバ大学と高等教育の未来」、そして、本プログラムに参加している学生による学生プロジェクトの最終成果報告、研究ポスター展示、パネルディスカッションを行い、100名程度の来場者にお越しいただきました。
 平成28年度の成果としては、G-SPASEプログラム参加者の増加、アジア地域における高精度衛星測位技術の拡大を目的とした基準局設置をはじめとした共同プロジェクトの深化、参加者に対する知識とスキルを超えたコンピテンシーの測定・評価、知識やデータを新規学生に継承していくe-learningシステムの構築、大学での学びを高校生にも経験してもらう開成高校との協働プロジェクトの実施、などが挙げられます。
 成果報告会の基調講演では、未来の大学教育を考えるきっかけとして、現在世界各国で話題を呼んでいるミネルバ大学についてご紹介いただきました。多くの世界の大学が抱える課題として、(1)社会に出る準備、(2)教授法、(3)グローバルな生活体験の提供、(4)キャンパス投資競争により高騰する学費などが挙げられます。2014 Gallup Pollは「96%の大学が社会に出る準備を学生に提供していると考えるが、社会に出る準備を大学がしていると考える企業は11%に留まっている」との調査結果を出しています。変化が速く不透明な世界で活躍できる人材を育成することが必至なことが伝わってきました。
 次に、11テーマの学生プロジェクトの発表では、多様な国籍を含むチームメンバーで構成されるグループが1年を通じて取り組んできた研究について成果を披露しました。G-SPASEプログラムでは、現場に足を運び課題と対峙することを大切にしています。アジア地域における高精度衛星測位技術の普及、タイ・パンガン島におけるUAVを用いたココナッツ農園のモニタリングシステム、ラオスにおけるマラリアを媒介する蚊の分布調査、タイ・バンコクにおけるタクシープローブデータによる渋滞緩和、東京における訪日外国人の行動分布やバリアフリー情報の可視化など、様々な国・地域を対象とした研究が目立ちました。
 パネルディスカッションでは、社会課題を解決する人材育成について議論が行われました。簡単に解決できないからこその社会課題であり、課題解決に向けて取り組むためには多くの人の合意を取る必要があり、そのような意識を高める教育が大切との話がありました。学生からの声としてG-SPASEプログラムを通じて、フィールドワークなど机上以外の勉強が学びに繋がった、社会人学生と出会えたことが良かった、チームマネジメント・モチベーション維持の難しさを学んだ、留学生のバイタリティーの高さに驚いた、などの意見が聞こえてきました。
 今までの修了生の進路は、博士課程進学、宇宙・地理空間情報業界への就職、実務経験とG-SPASEプログラムを経ての海外ベンチャー企業への就職など多岐に亘ります。平成29年度はG-SPASEプログラムの最終年度となります。社会のニーズや課題を認識し、社会課題解決のために必要な要素やデータの組み合わせを考えられる宇宙人材を輩出することを目的に、自らのコンピテンシーや競争力を磨き、他者との協力を通じ、自己成長や社会貢献への意欲や方法を考えられる人材を育成するプログラム作りに向けて教員は奔走しています。

内閣府のホームページにて記事が掲載されているのでご紹介します。

http://qzss.go.jp/news/archive/g-spase_170302.html